INFORMATION
第27回モントリオール世界映画祭(カナダ)で、「最優秀アジア映画賞」受賞!!
image『わたしのグランパ』が第27回モントリオール世界映画祭(カナダ・8月27日から9月7日)の「シネマ・オブ・アジア」(アジア部門)に出品された14カ国・36作品の中から、「最優秀アジア映画賞」(ゴールデン ゼニス フォー ザ ベスト アジアン フィルム)を受賞しました。

東監督は新作『風音(ふうおん)』の撮影中のため授賞式へは参加できませんでしたが海外配給会社からの報告によると上映は満席で大好評だったということです。
また、授賞式では、川喜多記念映画文化財団の岡田正代理事長に代理で登壇いただき、トロフィーを受け取っていただきました。

モントリオール世界映画祭公式サイト
受賞について
 東陽一監督

東監督
「風音」撮影現場での東監督(沖縄本島北部、本部)
 モントリオールに出品したことも知らないくらいで、まったく予期していなかったから、びっくりしたし、嬉しかったですね。

 賞をもらって喜ぶのは誰でもおなじだけど、特に「最優秀アジア映画」というのが、ぼくには特別の意味があるように思えた。1996年の『絵の中のぼくの村』以来、やっぱりわれわれ日本人はアジア人の一員だなあ、と強く感じるようになってましたからね。

 日本がアジアの一部だというのは当たり前だけど、今、日本人はほとんどそれを実感しないで生きてるんじゃないかな、ぼく自身も似たようなもんだけど。みんな、アメリカ流の、あるいはヨーロッパ流の生き方、考え方に慣れてしまってるからね。でも、顔をみればまぎれもなくモンゴロイド系の、アジア人。

 あまり多くの人には知られてないけど、アジアから生まれる映画には、すばらしいものが多いんですね。いろんな国の映画祭に行ってみてそれがよくわかった。日本では公開されない映画が多いし、大ヒットすることはまれだけど。

 モントリオール世界映画祭での今度の受賞は、一本の「日本映画」が、一本のすぐれた「アジア映画」だ、と認められたということですね、今度の受賞の意味は。そのことがとても嬉しい。

 最近クランクアップしたばかりの新作『風音(ふうおん)』は、1945年の沖縄戦の記憶がそのまま「現在」として生きている、ちょっと不思議なアジア的時間感覚を描いたものです。これもまたまぎれもない「アジア映画」の一本だけど、物語は波瀾万丈、とても面白いものになると思います。楽しみにしていてください。
CLOSE