INTRODUCTION
原作について
  原作:わたしのグランパ
 
image 筒井康隆原作「わたしのグランパ」は1999年に文藝春秋より出版され、第51回読売文学賞小説賞を受賞した。
主人公の老人・五代謙三の生き方と、そしてヒロインである孫娘・珠子との心の交流と成長の物語を通して、学校のいじめや世代間の断絶、コミュニティーの崩壊、法律だけでは判断できない善悪など、様々な現代社会が内包する問題を描いたドラマであり、またファンタジーである。少女や老人を主人公にした映画にありがちな観客層を限定してしまう作品とは異なり、若年層から高齢層にいたるまで幅広い人々に支持される作品となっている。
  原作者:筒井康隆
 
image 1934年大阪市生まれ。同志社大学文学部で美学芸術を専攻し、卒業後展示装飾を専門とする会社を経てデザインスタジオを設立する一方、60年SF同人誌「NULL」を発行。江戸川乱歩に認められ創作活動に入る。81年「虚人たち」で泉鏡花賞、87年「夢の木坂分岐点」で谷崎潤一郎賞、89年「ヨッパ谷への降下」で川端康成賞、92年「朝のガスパール」で日本SF大賞をそれぞれ受賞。またフランスからシュバリエ賞ならびにパゾリーニ賞を受賞している。93年マスコミの用語自主規制に抗議し断筆を宣言。その後主要文芸出版社から自主規制撤廃の覚書を勝ち取り執筆再開。
映画化された作品は「時をかける少女」「スタア」「ジャズ大名」など多数にのぼる。
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