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映画製作・配給会社シグロが、国内外の優れたドキュメンタリー作品を厳選して
紹介・販売している IF- Independent Films レーベルのサイトです。 |
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【シリーズ２】公害の原点・水俣から学ぶ Vol.16
みなまた日記―甦える魂を訪ねて |
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DVD |
IFシリーズ２「公害の原点・水俣から学ぶ」全17枚セット
※こちらの作品はセット販売のみとなります。
価格 624,750円（税抜：595,000円）
公共・大学図書館、公共施設でご購入希望のお客さまや、作品に関しては、シグロまでお問い合せください。
個人用DVDは個別にご購入いただけます。
ご購入希望のお客様は商品ページよりご購入ください。
セットでのご購入希望のお客様はこちらよりご購入ください。 |
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みなまた日記―甦える魂を訪ねて
Minamata Diary-Visiting Resurrected Souls |
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1995年前後に撮ったビデオが、2004年に完成した理由を土本は「10年前の撮影当時、まだ告発運動者の意識が強かった私には“運動の再生”こそ想ったにせよ“祈り”はピンとこなかった」という。「1990年代、私は“水俣病、いまだ終わらず”という荷の重たい課題をどうしたらよいかに悩んでいた」。撮影の「数年後、改めて仮編集のままのビデオを見た。再発見があった。風化に抗して動く“みなまたのスピリット（魂）”が沈着していた」。土本がまず再発見したのは「“墓場”（埋立地）を『水俣病を記憶する場』（聖地）に作りかえていった」患者自らの働きかけだった。
1994年11月、埋立地で第一回「火のまつり」が催された。巫女姿の杉本栄子が魚の気持ちになって語った後、川本輝夫や緒方正人ら患者たちによって火が灯される。この埋立地の底に、ドラム缶に詰められ埋められた魚へ報いる火だ。また埋立て前の水銀排水路・百間港を忘れないようにと、川本が同地に無断で卒塔婆をたて、お地蔵様を建立した。
佐々木清登・患者連合会長の家で、亡くなった父親につきっきりで看病した時の話を聞く。彼は水俣市民への講演で、患者と市民の間の壁をなくそうと「市民も加害者でなく、被害者ではないか」と説く。
翌1995年正月には女島のえびす祭りへ招かれた。「本願の会」では埋立地に石仏をおく提案がなされた。30年ぶりに帰郷した遺族が、梅戸の岩場に貝の甦りを見る。「かつて人間を懲らしめた自然は今、人間を許している」とこの人はいう。５月の水俣病犠牲者慰霊式では、多くの犠牲者家族が欠席したが、高校生代表が水俣病を学んで語り継ぐ使命を説いて希望をもたらす。 夏には喜納昌吉＆チャンプルーズが埋立地でコンサートを開いた。緒方がこのコンサートの意義は「沖縄、広島、長崎の線上にある水俣の埋立地が、奪われた沢山の命を忘れないための地となることを願う」ことだと述べた。数年後、埋立地に石仏が並んだ。この１年は、土本にとって水俣の甦りを訪ねる旅でもあったのだ。
石牟礼道子は、この映画で胎児性患者の「両の掌の著しい変形」を見て「床にはりついたままの掌は、大地の永い永い変遷、そこに蓄積された闇と光とを測っているかにみえる」と感想に書いた。ここには掌たちが語るのを聞く石牟礼の耳があり、掌たちを見る土本の眸がある。その土本の眸について「映像作家の眸は真実を超えて、21世紀への踏み出しは、より深い哲学なしには手がかりがないことを教えてくれる」と石牟礼は結ぶ。土本が再編集過程から再発見したのは、そこに宿った「より深い哲学」と「光」でもあったろう。
（『土本典昭フィルモグラフィ2004』より） |
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 [スタッフ]
記録・編集：土本典昭
助手：土本基子
ビデオ編集協力：丸岡秀樹
整音：久保田幸雄
録音スタジオ：協映
映像調整：小島義孝（S・Mサービス）
音楽・演奏：喜納昌吉＆チャンプルーズ、「海の子守歌」
歌：柏木敏治 作詞：森広行 作曲：鶴坂隆文、大倉正之助（大つづみ）
石仏作者・本願の会：金刺潤平、石牟礼弘、島田澄夫、山下善寛、大矢理巳子、杉本栄子、故 西 弘、緒方正人、小野田弥彦
取材協力：石牟礼道子、故川本輝夫（水俣病患者連盟）、佐々木清登（水俣病患者連合）、水俣病センター相思社、日吉フミ子、伊東紀美代、加藤たけ子、高倉史朗、砂田エミ子、故安川栄、吉永利夫
企画協力：山上徹二郎（シグロ）、佐々木正明（青林舎）、堀傑（支援者・東京）、久保田好生（東京・水俣病を告発する会）、鈴木一誌（デザイナー）
制作協力：原澤富雄（日本デジタルコミュニケーションズ）、千葉悦子（日本デジタルコミュニケーションズ）、渡邊弘美（グラフィックデザイナー）、東京光音
感謝：水俣病患者遺族のみなさん、第一回火のまつり参加のみなさん、はぜのき祭りに参加のみなさん、水俣病患者連合のみなさん、芦北町女島えびす祭りのみなさん、丸島神社さくら踊りのみなさん、乙女塚八朔祭りのみなさん、水俣・東京展実行委員会のみなさん
2004年／日本 記録映画／カラー／100min.／映画同人シネ・アソシエ
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