Q and A
〜大まじめに描かれた現代の「おとぎ話」なんだ 〜 バックナンバーはこちら
聞き手:『わたしのグランパ』ホームページ編集部
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 <第1回>
Q ついに念願の『わたしのグランパ』、完成しましたね。出来ばえはいかがですか。
  ぼくの映画は好き嫌いが激しく別れるから、お客さんの反応は予期できないけど、とてもおもしろい作品になってるはずです。
Q キャスティングはうまくいきました?
  グランパは菅原文太さんとはじめから思ってたから、出演を快諾してもらったときには、もう半分できたような気分でした。
Q 珠子役の石原さとみさんはどうでした?
  ホリプロの最終選考の前に合宿を見学して、珠子はこの人、とひそかに心に決めてました。
その人が審査員の満場一致できまったからまったく文句なし。撮影に入ってから、スタッフもびっくりするくらいの表現力を発揮してくれてね、この人は将来が楽しみです。
Q あと、浅野忠信さんとか……。
  平田満さん、宮崎美子さん、伊武雅刀さん、波乃久里子さんそのほかみんな、ちょっと贅沢な配役で、実に楽しい撮影でした。
Q この映画、ひとくちに言ってどんな映画なんでしょう。
  ひとくちには言えません。
Q それじゃ、三くちでも四くちでも。
  映画見りゃわかるでしょ。
Q まあそう言わずに。これから見る人へのメッセージなんですから。
  うーん。まあいまの気分としては、ちょっとスネた観客ならあざ笑うような、まっすぐの直球を投げたピッチャーのような……。
Q というと?
  だってさ、グランパがちょっとなんかすると校内暴力が止まったりいじめがなくなったりするでしょ。そんなの、現実には起こりにくいことだしね。それが起こるのがこの映画の「おとぎ話」たるゆえんなんだけど……。
Q 「おとぎ話」なんですか、やはり。
  あるいは「寓話」とでもいうか……。これはヒミツなんだけど、このグランパにはある「魔力」が備わっているんです。
Q 魔力って?
  はっきりとは見せてないけどね。でも、珠子は孫だからその血を引いていて、ちょっとその気配を感じさせるところはある。
Q 例の「空中浮揚」ですか。
  そうとは言わないけど……。ともかく、この映画はアニメじゃなくて「実写」のリアリズムで、大まじめに描かれた現代の「おとぎ話」なんだ、そう思って見てもらいたい。
Q なんか、話が小むずかしくなりそう…。
  そんなことないですよ。自作を語る監督のなかでは、ぼくは実にわかりやすいことを言ってると思うけど……。
Q そうですか? まだこれからいろいろ聞きますから、あんまりむずかしい話にしないでくださいね。
  ハイ……。
Q and A 監督との一問一答
第1回 〜 大まじめに描かれた現代の「おとぎ話」なんだ 〜
第2回 〜 現代の最高級の音楽じゃないと… 〜
第3回 〜 監督がキャメラマンを選ぶ基準 〜
第4回 〜 悩んでいるうち、ふと思い出したのが足利市だった… 〜
第5回 〜 ふわっと空中に浮いたときのこと、おぼえてませんか? 〜
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